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第3章 文 その4 いろいろな英文
第6節 いろいろな英文 語順の原則を変更することにより
伝えたいことすべてを表す英語の基本構造が分かったところで、その基本構造に変更を加えることによりいろいろな英文を作ってみましょう。
第1項 否定文(ひていぶん)
ここまでの文は、すべて「何々だ」ということを表す肯定文でしたが、その反対の「何々でない」ということを表す文(これを否定文といいます)はどうしたら作れるのでしょうか。
否定文は、notという後に続くものの程度が0であることを表す副詞を使って表します。
be動詞の文は、単純に否定するものの前にnotを置くだけです。
肯定文 This is a pen.(これはペンです)
否定文 This is not a pen.(これはペンではありません)
have動詞とdo動詞の文は、do(三人称単数の場合はdoes)という助動詞(じょどうし)を使いその後にnotを使った否定する部分(動詞は原形)を繋げます。
肯定文 I have a pen.(私はペンを持っている)
肯定文 He has a pen.(彼はペンを持っている)
肯定文 I walk.(私は歩く)
肯定文 He walks.(彼は歩く)
第2項 疑問文(ぎもんぶん)
疑問文は、主語動詞という原則の語順を入れ替えることにより作ることができます。
be動詞の文は主語の前にbe動詞を置き、
have動詞とdo動詞の文は、do(三人称単数の場合はdoes)という助動詞を主語の前に置き、その後に述語部分(動詞は原形)を繋げます。
ここまでの疑問文は、「はい、いいえ」をたずねる疑問文でしたが、疑問文にはそのほかに「あなたは何を持っていますか?」というような内容をたずねる疑問文もあります。
内容をたずねる疑問文は、それぞれの内容をあらわす疑問詞(ぎもんし)を文頭に置き、その後に、主語動詞という原則の語順を入れ替えたり、助動詞を使ったりすることにより作ることができる疑問文を続けます。
「もの・こと」をあらわす疑問詞 what
「人」をあらわす疑問詞 who, whose
「選択」をあらわす疑問詞 which
「場所」をあらわす疑問詞 where
「時」をあらわす疑問詞 when
「原因・理由」をあらわす疑問詞 why
「方法・程度」をあらわす疑問詞 how
これら、疑問詞は、それ一つだけで使うのではなく、他の語と組み合わせて使われることもあります。
「もの・こと」をたずねる疑問文は、whatという疑問詞を使い、文の名詞部分をたずねます。
「もの・こと」に限らず、主語をたずねるときは、原則の語順のまま助動詞も使うことなくたずね、三人称単数のsあるいはesもそのままです。
他の語との組み合わせでの使い方は、次のとおりです。
「人」をたずねる疑問文は、whoあるいはwhoseという疑問詞を使い、文の名詞部分をたずねます。
whoseという疑問詞は、代名詞のところででてきた所有格をたずねる疑問詞です。
「選択」をたずねる疑問文は、whichという疑問詞を使います。
他の語との組み合わせでの使いかたは、つぎのとおりです。
「場所」をたずねる疑問文は、whereという疑問詞を使います。
「時」をたずねる疑問文は、whenという疑問詞を使います。
「理由」をたずねる疑問文は、whyという疑問詞を使います。
He likes hamburgers xxxx(because they are delicious). → Why does he like hamburgers?(なぜ彼はハンバーガーが好きなのですか?)
「方法・程度」をたずねる疑問文は、howという疑問詞を使います。
疑問詞となる語は疑問文を作るときに使われるだけでなく、「節」を作る時にも使われます。
以下の文の下線部は太線で示した基本文の中の節中の基本文を示しています。
what
who
which
where
when
why
how
第3項 完了形の否定文・疑問文
have動詞の否定文や疑問文では、doやdoesという助動詞を使って作ると説明してきましたが、完了形の場合はhave動詞を直接使って否定文を作ったり、主語とhave動詞を入れ替えて疑問文を作ったりします。
これは、完了形のhave動詞が助動詞として使われていることからきています。
You have finished the work.(あなたは仕事を終わっている)
You have not finished the work.(あなたは仕事を終わっていない)
Have you finished the work?(あなたは仕事を終わっていますか?)
第4項 命令文
命令文は主語無しに(主語というものは、話者が述べようとする対象・主題を表しますので、命令には要りません)、動詞をいきなりぶつけます
Run!(走れ)
Stop!(止まれ)
第5項 There+自動詞文
相手が知らない「何か」(次の例文ではa book)があることを伝える場合、
There is a book.(本があります)のようにthere+動詞(ここではbe動詞)文を使います。
この文でのthereは、「存在」を意味する主語です。
第6項 比較文
多くの形容詞や副詞には、他のものと比べる比較級や最上級といった変化がありますが、中にはperfect(完璧な)のようにその変化を持たないものもあります。
多くの場合比較級は語尾にerを付け、最上級はestを付けますが、一部の長い単語には語の前にmoreやmostを付けて比較や最上を表します。
原級 | 比較級 | 最上級 |
young | younger | youngest |
old | older | oldest |
beautiful | more beautiful | most beautiful |
それらを使って比較文を作ると
I am younger than you.(私はあなたより若い)
You are older than me.(あなたは私より年上だ)
Grace is the most beautiful.(グレースが一番美しい)
のように、なります。
また、「同じくらい」を表すには、
John is as young as me.(ジョンは私と同じくらい若い)
のように、as~asを使います。
第7項 感嘆文
感嘆文はHow beautiful she is!(彼女はなんてきれいなんだろう)やWhat a beautiful flower this is!(これはなんてきれいな花なんだろう)のように、英語の基本的な語順を壊した強調表現で、自分の感想を豊かに表す方法です。
いずれの文も疑問詞から始まり、自分でも理由が分からないというようなくらいの感動を表現しています。
第8項 分詞構文
Feeling happy, I smiled at her.(うれしかったので、私は彼女に微笑んだ)のような文を「分詞構文」といい、原因・理由・状況・条件などを分詞で表します。
このような文は、よく学校の「次の英文を和訳しなさい」というような試験の問題に出され、「うれしかったので、私は彼女に微笑んだ」のような答えを書き〇をもらうのですが、Feeling happyという分詞の表しているものは、あくまでも「うれしく感じている」ということですから、「ので」という理由を表しているとはっきり決まっているわけではないのです。
ですから答えに「うれしかったにもかかわらず、私は彼女に微笑んだ」と書いても必ずしも間違いとは言えないのです。例文の和訳に「ので」という訳が付けてあるのは、「うれしく感じている」と「彼女に微笑んだ」との二つの部分から「常識的」に判断できる関係が「ので」ということなのです。
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