2020年10月11日日曜日

*** もっと詳しく知りたい方に ***

第3章 文 その1 動詞

第1節 動詞
 第1項 動詞の人称変化
  その1 存在を表すbe動詞の変化
  その2 保有を表すhave動詞の変化
  その3 動作を表すdo動詞の変化
 第2項 動詞を使った文
  その1 be動詞を使う表現
  その2 have動詞を使う表現
  その3 do動詞を使う表現
 第3項 自動詞と他動詞
  その1 動詞だけで意味が通じる自動詞
  その2 対象が必要な他動詞

 人・物+状態・性質の表現のところで紹介した文は完全なものではありませんでした。
では、完全な文はどうしたら作れるのでしょうか。

 

        
         何かについて言いたいとき 主語(何か)+ 動詞          
        

   英語で何かについて言いたいときには、その「何か」(主語)を最初に持ってきて、次に動詞(どうし)を置きます。これが英語文の基本中の基本です。

 日本語には、「桜は美しい」のように、動詞の無い形容詞文というものがありますが、英語には必ず文中に動詞が含まれているということが日本語とは違う大きな点の一つです。

 

第1節 動詞(どうし)

動詞とは、存在(何かがある)、保有(何かを持っている)、動作(何かを行う)を表す言葉で英語の中心になるものです。

 

第1項 動詞の人称変化

 人称とは、代名詞のところでも少し触れましたが、会話をする際の役割(立場)を表すためのものです。話をする当事者を一人称、話をする相手を二人称、それ以外を三人称と言います。人称変化とは、主語により動詞の形が変化することです。
こう書くとなんだか難しそうですが、見ればすぐわかりますので、動詞の変化を実際に見てみましょう。

 

その1 存在を表すbe動詞の変化

be動詞とは存在を表す動詞で、原形(げんけい:元の形)はbeですが、主語によりam, are, isという3つの変化があります。 

原形be

I am.(私は、いる)
We are.
(私たちは、いる)
You are.
(あなたは、いる)
He is.
(彼は、いる)
She is.
(彼女は、いる)
They is.
(彼らは、いる)
It is.
(それは、ある) 

 上の英文中の太線で示された部分は、英語の英文として成り立つ最小限の部分を表す基本文を示します。それはこの本の最後まで同じです。基本文については第2節で説明します。

 

その2 保有を表すhave動詞の変化

 have動詞とは保有を表す動詞で、原形や三人称単数以外はhaveですが、主語が三人称単数のときは、hasになります。 

原形have

三人称単数以外
I have xxxx.
(私はxxxxを持っている)
We have xxxx.
(私たちはxxxxを持っている)
You have xxxx.
(あなたはxxxxを持っている)
They have xxxx.
(彼らはxxxxを持っている)

三人称単数
He has xxxx.
(彼はxxxxを持っている)
She has xxxx.
(彼女はxxxxを持っている)
It has xxxx.
(それはxxxxを持っている)

 

その3 動作を表すdo動詞の変化  

ここでいうdo動詞とは、be動詞、have動詞以外のすべての動詞の代表を意味します。原形や三人称単数以外は動詞そのものの形ですが、三人称単数の時は語尾にsあるいはesを付けます。 

原形do

三人称単数以外
I do. (私はする)
We do. (私たちはする)
You do. (あなたはする)
They do. (彼らはする)

三人称単数
He does.
(彼はする)
She does.
(彼女はする)
It does.
(それはする)

 

第2項 動詞を使った文

その1 be動詞を使う表現

 それでは「そんざい」を表すbe動詞を使う文を見てみましょう。
人称変化のところで紹介したbe動詞の文は次のとおりです。 

I am.(私は、いる)
We are.
(私たちは、いる)
You are.
(あなたは、いる)
He is.
(彼は、いる)
She is.
(彼女は、いる)
They are.
(彼らは、いる)
It is.
(それは、ある) 

これらはこれで立派な文なのですが、多くの場合これだけでは「それがどうした」というものなので、もう少し意味のある文にしてみましょう。
それには、これらの文の後に「後ろから説明」する状態・性質を表現する語句を付け足します。これが日本語では「桜は美しい」のような形容詞だけでできている形容詞文に当たるものとなります。


状態・性質の表現を付け加える

これらの文に状態・性質の表現を付け加えると次のような文ができあがります。 

I am old.(私は存在し、年をとっている→私は、年をとっている)
We are the champions.
(私たちは存在し、チャンピオン→私たちは、チャンピオンだ)
You are young.
(あなたは存在し、若い→あなたは、若い)
He is smart.
(彼は存在し、頭がいい→彼は、頭がいい)
She is beautiful.
(彼女は存在し、美しい→彼女は、美しい)
They are rich.
(彼らは存在し、お金持ち→彼らは、お金持ちだ)
It is a pen.
(それは存在し、ペン→それは、ペンだ)

 

その2 have動詞を使う表現

 次に保有を表すhave動詞を使う文を見てみましょう。
人称変化のところで紹介したhave動詞の文は次のとおりです。 

三人称単数以外
I have xxxx.
(私はxxxxを持っている)
We have xxxx.
(私たちはxxxxを持っている)
You have xxxx.
(あなたはxxxxを持っている)
They have xxxx.
(彼らはxxxxを持っている)

三人称単数
He has xxxx.
(彼はxxxxを持っている)
She has xxxx.
(彼女はxxxxを持っている)
It has xxxx.
(それはxxxxを持っている) 

 be動詞の文とは違い、これらはxxxxの部分が無いときちんとした文にはなりません。
それは、be動詞の「存在する」という文とは違い、have動詞の保有するという文には当然保有するもの(xxxx)が必要だからです。このように動詞そのものが必要とするものを動詞の目的語といいます。

 

動詞の後に保有するもの(目的語)を置く

have動詞の後に保有するものを置くと次のような文ができあがります 。 

三人称単数以外
I have a pen.
(私は、ペンを持っている)
We have a dog.
(私たちは、犬を持っている)
You have a cat.
(私たちは、猫を持っている)
They have a car.
(彼らは、車を持っている)

三人称単数
He has power.
(彼は、力を持っている)
She has a piano.
(彼女は、ピアノを持っている)
It has four legs.
(それは、4本の足を持っている)

 

 注意してほしいことは、be動詞の文のときに「後ろから説明」する、状態・性質を表現する語句を付け足したのと違い、have動詞の後に置いた目的語は、動詞自身がそれを必要としているものなのです。存在を表すbe動詞は、それだけで十分意味が成り立ちますが、保有を表すhave動詞には保有するものを示さないと完全には意味が成り立たないのです。

 

その3 do動詞を使う表現

do動詞とは、be動詞have動詞以外のすべての動詞のことで、動作や感情を表します。 

do動詞には、be動詞のように動詞だけで意味が通じるものと、have動詞のように動詞の力が及ぶ対象が必要なものとがあります。 

do動詞を使う表現は無数にあり、ここでとても紹介しきれるものではありませんので、以降例文の中でそのつどご紹介しますが、第4章では基本的な動詞をまとめてご紹介していますので参考にしてください。

 

第3項 自動詞と他動詞

 動詞には、be動詞のように対象のいらない自動詞とhave動詞のように対象が必要な他動詞とがあります。


その1 動詞だけで意味が通じる自動詞(じどうし)

 自動詞は動詞の力が及ぶ対象物がありません。

 


 人称変化のところで紹介したdo動詞の文は次のとおりです。

三人称単数以外
I do. (私はする)
We do. (私たちはする)
You do. (あなたはする)
They do. (彼らはする)

三人称単数
He does.
(彼はする)
She does.
(彼女はする)
It does.
(それはする)

 

 これらの文のdoをwalk(歩く)という動詞に替えると次のような文ができあがります。

三人称単数以外
I walk.(私は歩く)
We walk.(私たちは歩く)
You walk.(あなたは歩く)
They walk.(彼らは歩く)

三人称単数
He walks.
(彼は歩く)
She walks.
(彼女は歩く)
It walks.
(それは歩く)

 

その2 対象が必要な他動詞(たどうし)

 他動詞は作用をおよぼす対象が必要で、動詞の力が対象(目的語)に移ります。

 


 

 人称変化のところで紹介したdo動詞の文は次のとおりです。

三人称単数以外
I do. (私はする)
We do. (私たちはする)
You do. (あなたはする)
They do. (彼らはする)

三人称単数
He does.
(彼はする)
She does.
(彼女はする)
It does.
(それはする)

  これらの文のdoをbreak(破る)という動詞に替え、動詞の後にthe glass(ガラス)という目的語を加えると次のような文ができあがります。

 三人称単数以外
I break the glass.(私はガラスを破る)
We break the glass.(私たちはガラスを破る)
You break the glass.(あなたはガラスを破る)
They break the glass.(彼らはガラスを破る)

三人称単数
He breaks the glass.
(彼はガラスを破る)
She breaks the glass.
(彼女はガラスを破る)
It breaks the glass.
(それはガラスを破る)

  紹介した動詞はほんの一握りで、動詞のすべてはとても紹介しきれるものではありませんので、動詞の説明はここまでとして、次節では名詞(主語)と動詞を使った必要最小限な文について説明します。

2020年10月10日土曜日

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第2章 状態・性質の表現

第1節 形容詞
 第1項 名詞の意味を変更する使い方
 第2項 人・もの+状態・性質の表現
 第3項 英語の修飾の原則2 後ろから説明

第1節 形容詞(けいようし)

  形容詞とは、「若い」や「かわいい」のように、人・物の状態・性質を表す語で、次のようなものがあります。


第1項 名詞の意味を変更する使い方

 名詞を前から修飾(しゅうしょく)すると名詞の範囲を限定し、名詞の意味を変更することができます。

 motherだけだとお母さん全般を表しますが、形容詞を前に付けて、young motherとするとお母さんの範囲を限定し、若いお母さんを表します。

 flowerだけだと花全般を表しますが、形容詞を前に付けて、beautiful flowerとすると花の範囲を限定し、美しい花を表します。

 babyだけだと赤ちゃん全般を表しますが、形容詞を前に付けてcute babyとすると赤ちゃんの範囲を限定し、かわいい赤ちゃんを表します。

 

第2項 人・もの+状態・性質の表現 

何かについての状態・性質を言いたいときは、最初にその何かを持ってきて状態・性質の表現を付け足します。このようなものは、語ではなく文となるため、最初の文字は文の先頭を示すため大文字とし、文の終わりにはピリオドを付けます。 

My mother young.(私のお母さん若い)
Grace beautiful.
(グレースきれい)
Hirose Suzu cute.
(広瀬すず可愛い)
Ice cold.
(氷冷たい)
Ramen delicious.
(ラーメンおいしい)
He rich.
(彼お金持ち)
This flower red.
(この花赤い)
He cool.
(彼カッコいい)
They silent.
(彼ら静か)
She happy.
(彼女幸せ)
It good.
(それいい)
etc.
 

まだちゃんとした表現ではありませんが、十分意味は通じます。

 

第3項 英語の修飾の原則2 後ろから説明

 これらの形容詞の使い方は、後ろから名詞を説明していますが、第1項の前から修飾した時とは違って、名詞そのものを変更してはいません。
このことは、第1項とともに、「前から限定、後ろから説明」として英語のすべての場合に当てはまる原則です。

 

2020年10月9日金曜日

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第1章 人・物の表現

 第1節 名詞
 第2節 代名詞
 第3節 限定詞

第1節 名詞



これは健爺の机の上ですが、この中にもいろいろなものがあります。

机の真ん中にはパソコンがあり、その左には電話機、本、付箋があります。右側には、パソコンのマウスやホッチキス、糊、眼鏡、電卓、ハサミ、いろいろなボールペン、シャープペン、消しゴム、USBメモリーとこんな小さな机の上でもいろいろなものがあります。世の中を見渡せば、気が遠くなるくらい多くのものがあり、その全部に名前が付けられています。

 こんなにいっぱいあるものをすぐに全部覚えることなど誰だってできません。皆さんだって身の回りにあったものの中にも、名前を知らないものがあったと思いますが、それでも「これ」とか「何々するもの」とか言うことにより、その都度呼び名を教えてもらいながら過ごしてきたはずです。

 それは英語でもおなじことですから、身近にある物だけとりあえず覚えてから、あとは興味を持ったものを、その都度覚えればいいのです。

周りの人に教えてもらうのと同じようなことは、テレビの英語番組で体験ができます。

 またウェブサイトにも絵に描かれたものの名前を英語で教えてくれるものもあります。どちらも絵や写真と一緒に文字も教えてくれますが、今は文字を覚えようとする必要はありません。文字を覚えるのは英語がある程度分かってからでも遅くありません。

物の名前を知るには、健爺の若い頃は和英辞典で調べるしかありませんでしたが、今では機械に日本語で物の名前を伝え、機械にその英語名を教えてもらうという方法があります。

明石家さんまさんのテレビコマーシャルでお馴染みのポケトークのような翻訳機やスマートスピーカーそしてスマホのアプリなら声で教わることができます。また、今のところ声で伝えることはできないようなので手で入力する必要がありますが、パソコンの翻訳サイトでも同じようなことができます。

辞典で調べるのと違って、「音」で教えてくれるのが何といっても最大の魅力です。

たとえば日本語の「机」を英語で何というのか知りたいときには、健爺がいつも使っているgoogle翻訳のサイトで「机」を入力すればdeskと表示され発音もわかりますので簡単です。

このようにスマホやパソコンのアプリは、とても便利で英語を覚えるにも良いものですが、昔ながらの和英辞典にもスマホやパソコンのアプリには無い良さがあります。それは、細かいことまできちんとわかることです。

健爺が使っている和英辞典で、「机」を引くと、アプリではdeskであったものがa deskとでています。和英辞典では、日本語の「机」という一つの語が、aとdeskという二つの語にわかれています。このそれぞれの語のことを単語(たんご)といいます。

なぜ日本語では一つの語でいうものを、英語ではaとdeskという二つの語でいうのでしょうか。

英語の人・物のうち数えられる(決まった形のある)ものについては、一つのときは初めに一つを意味するaを示してからa deskと表します。つまり、「(一つの)机」と言わなくてはならないのです。一つではなく複数の時は、多くの場合sを付けてdesksと複数であることを表しますが、中にはsをつける以外に形の変わる名詞もあります。この複数を表す形を複数形(ふくすうけい)と言います。

複数形でないものは、人・物の基本形なので、スマホやパソコンのアプリでは基本形ででているのです。

そして「机」など数えられるものについては、この複数形が基本形よりも一般的な形で、aを付けるものはそれが一つしかない特殊な場合です。つまり、数えられるものについては複数形にして「(数えられるものである)机」と言っているのです。

「机」の一言ですましている私たちから見れば面倒くさいことですが、英語というのはそういう物の種類をはっきり示す言葉なのですからしかたがありません。

また、水や氷などの数えられない(決まった形のない)ものはそのままwater, iceと表します。

皆さんは冷蔵庫にある四角い氷の塊を思い浮かべて、「数えられる」と思ったかもしれませんが、数えられるものの例に挙げた机はバラバラに壊したら机ではありませんが、氷の塊は細かく砕いてもやはり氷です。これは机には決まった形があるのに氷にはそれが無いからです。

英語の名詞は単数・複数の区別など日本語と比べると面倒くさいですが、さらにもっと面倒なことがあります。これから先は、大人でもむずかしいので、今わからなくても当然ですので、そのつもりで読んでください。英語を知るうちにだんだんわかってきます。


「もの」の認識の仕方

それは、実際に目で見たり手でさわったりする「実体」と、それがどのようなものかという「考え」とをはっきり分けているということです。

基本形は、その「考え(概念)」を表しているのです。

 つまり、その人・ものがどういうものであるかの「考え」があり、それをもとに実際に目で見たり手でさわったりする「実体」があるということです。

第2節 代名詞

英語には日本語にはない代名詞というものがあり、頭の中にすでに入っている物を表します。 

 代名詞は、日本語で言うところの、私、私たち、あなた(あなたたち)、彼、彼女、彼ら、それ、それら、にあたるもので、それぞれ主格(しゅかく)、所有格(しょゆうかく)、目的格(もくてきかく)という三つの形(これを格変化といいます)を持っています。
英語では、私とあなた以外のものを最初に口にするときは、「this PC(このパソコン)」のように、名詞を使って取り上げ、その後口にするときは、すでに頭の中に入っている物なので、itと代名詞を使って表します。

  私とあなたは、自分と自分が話をする相手で、最初から頭の中に入っているものですから、名詞を使ってきちんと伝える必要はないのですが、それ以外のものはきちんと伝える必要があるので名詞を使い、その後は代名詞を使って簡単に表すのです。

英語では、日本語で言う「私は」、「私が」を表すとき、「私の」を表すとき、「私を」を表すとき、日本語のように「は」、「が」、「の」、「を」を付けるのではなく、語の形が変わります。

 主格とは、一人称を例に取ると、日本語で言う「私は」、「私が」を表すとき、所有格とは、「私の」を表すとき、目的格とは、「私を」を表すときに使います。

  代名詞の仲間には、「~のもの」を意味し所有格+名詞と同じ働きをする所有代名詞(しょゆうだいめいし)というものもあります。

次にあげる例の、目的格の後の4番目に示したものがそれです。
代名詞所有格+名詞ではなく、名詞+名詞のときは、名詞に’sを付けHirose’s deskのように使います。

  代名詞の格変化は次のとおりです。

 一人称 会話をするときの本人
  主 格  所有格   目的格  所有代名詞
  (は、が) (の) (を) (のもの)
 単 数  I my me mine
 複 数  we our us ours

 二人称 会話をするときの相手
  主 格  所有格   目的格  所有代名詞
  (は、が) (の) (を) (のもの)
単数・複数 you your you yours

 三人称 会話をするときの当事者以外
  主 格  所有格   目的格  所有代名詞
  (は、が) (の) (を) (のもの)
男性、単数 he his him his
女性、単数 she her her hers
単 数 it its it -
複 数 they their them theirs

 代名詞でなく名前を直接使う場合
  主 格  所有格   目的格  所有代名詞
  (は、が) (の) (を) (のもの)
 名 前  Hirose Hirose's Hirose Hirose's

 最後に代名詞のitについて、大切なことに触れておきます。

 一般に「ものを表す」とされるitには、「もの」以外に頭の中に浮かんだことを示す意味があります。

さきほど、私、あなた以外の人ものを最初に取り上げるときは、名詞を使いそのあと取り上げるときは代名詞を使う、といいましたが、頭の中に浮かんでいることもそのとき頭の中に入っているものなので、説明なしにitを使って表せるのです。

詳しくは「文」の説明をしてから取り上げますから、今は頭の片隅に入れておいていただくだけで結構です。


第3節 限定詞

  名詞のところで説明したように、英語名詞の基本形は、人・物の「考え」を表します。

「考え」というのは、piece(ピース:平和)のように実際に手で触ることのできないもののことです。手で触れられないのと同じようにpieceそのものは、目で見ることもできません。もし皆さんがのどかな田園風景を思い浮かべて、pieceを目に見ることができると考えたかもしれませんが、それは、のどかな田園風景から皆さんが感じていることであって、pieceそれ自体を見ているわけではありません。

 

 ですが、「考え」でなく実際に目で見たり手でさわったりできる「実体」ということを言いたいときがあります。日本語ではどちらも区別なく使いますが、英語はそれを区別することばなのです。

 

 つまり、「氷」を例にとると、日本語では「考え」を表すときも「実体」を表すときも「氷」ですが、英語では「考え」を表すときは、ice、「実体」を表すときは、the iceと表します。
ice
の前にあるtheのような語を限定詞といいます。

 

 ここで「考え(概念)」と「もの(実体)」というものがどういうものか、今一度整理しておきます。

 

限定詞が表す概念と実体




 「考え」とは、そのものがどういうものであるかを表すものです。
例えば「本」という言葉を聞いたとき頭に思い浮かべるもの、あるいは「本」というものがどういうものかと聞かれたときの説明、それが「考え」で、唐突ですが「考え」そのものには境界というものがありません。
とても分かりにくいのですが、一個のリンゴのように私たちが普段見たり触ったりしている「もの」にはそのリンゴが空間の中に占める境界というものを持っていて、私たちはその境界を見たり触れたりしてリンゴを認識します。私たちが頭の中にものを思い浮かべるときは実際に世の中にあるものを思い浮かべますので、思い浮かべたものには境界がありますが、「考え」そのものは、境界というものを持たないので実際に見たり触ったりすることはできません。

 

 一方「実体」というのは、実際に世の中にあるもののことです。
「実体」は、私たちが暮らしている実際の空間の中に一定の境界というものを持っているので、私たちはそれを見たり触ったりできます。

 

限定詞は、境界というものを持たない無限に広がる「考え」に何らかの意味で限定をかけることにより境界を付けるものです。
空間的に境界を付けると実体を表し、時間的に境界を付けると時や期間を表し、考えに境界を付けると考えの中の一つの種類を表すことができます。

 

限定詞には次のようなものがあります。

 

冠詞
a, an
(一つの、anは続く語が母音の場合)、the(それと決まってしまうもの)


指示詞
this
(この)、that(その)、these(これらの)、those(それらの)


代名詞所有格
my
(私の)、your(あなたの)、his(彼の)、her(彼女の)、their(彼らの)、its(それの)


限定を表す形容詞
some
(或る)、any(一つでも)

 

限定詞の後に名詞を示すことで「考え」を「実体」に変えることができます。
例えば、theという限定詞にice(考え)を続けるとthe ice(もの)を表すことができます。
同じように、myという限定詞にmother(考え)を続けるとmy mother(もの・人)を表すことができます。

 

ここで冠詞のaについて補足しておきます。

数えられる名詞は、sやesを付けるなどして複数であることを表しますが、複数形の名詞は、複数形になった時点で、何らかの意味で限定された複数の「実体」、「時間」あるいは「種類」という意味を中に含む「考え」になり、aという限定詞はそれらの内の一つという「考え」を表します。

ですからそれらの考えを実体にしたいときは、theという冠詞を使い、複数の実体を表すときはthe applesのように表し、applesのどれにも当てはまる一つのものというan appleを実体にしたいときはaに替えてtheという冠詞を使いthe appleというように表します。

 

英語の名詞には、日本語を使う私たち日本人が持っていない「考え」と「実体」という大きな区別があります。その感覚を身に着けるには、限定詞なしの名詞が来た時には「考えなんだな」と意識し、限定詞の後に名詞が来た時には「実体なんだな」と意識することを続けることです。面倒くさいと思われると思いますが、そうすれば1年もしないうちに自然に身に着けることができます。逆にこれをやらないと「絶対に」と言っていいほど身につけることが難しいのです。

 

第1項 英語の修飾の原則1 前から限定

 英語では語を修飾するとき、限定詞のように前から修飾すると後ろの語の範囲を限定し、語の意味を変更します。


2020年10月8日木曜日

付け足しを基本にした英文法



今回から、健爺たちが英語苦手になった原因の一つである学校英文法に変わる、ネイティブ感覚の英文法をご紹介します。
英語が苦手の大人の方や中学で英語を本格的に学び始める皆さんには、英語がどういう風に意味を伝えているかが分かるので、今後英語を学んでいくうえできっと役に立つはずです。

英語のような外国語を身に着けるには様々な方法があります。
学校の授業できちんと教わるのも一つの方法でしょうし、テレビの語学番組やパソコンのアプリで身につける方法もあります。また、英語の字幕が出ている映画を見るのも良いでしょう。もし、皆さんの周りに英語を母国語にしている人がいたら、その人とお友達になって英語を教わることができれば最高です。

 昔と違って今は、学校の授業をはじめ、どの方法でも、「聞き、話す」が中心になって進められ、人間が自然に言葉を覚えるのと同じようなプロセスで英語を身につけることを目指していると思います。

 

これは、健爺のような昔の日本人が、英語が苦手だった大きな原因が読み書きを中心にした勉強中心の学習法にあったという反省からきたものだと思いますが、この「聞き、話す」が中心になり、自然に言葉を覚えるのと同じプロセスというのが、文字通り日本人が英語を身につける正しい方法かと言えば、必ずしもそうとは言えないと思います。

 

必ずしもそうとは言えないというのは後半部分の「自然に言葉を覚えるのと同じプロセスで身につける」というところです。「自然に言葉を覚えるのと同じプロセスの何が問題なのか」と思われるかもしれませんが、外国語を身につける場合、多くの人はネイティブスピーカーと「全く同じ」プロセスで身につけているわけではなく、本などから必要な知識を補いながら身につけているのです。

 

英語と日本語のように、「正反対」の言葉の場合は、特にそうです。
日本に生まれ日本語と共に育っている私たちは、英語とは全く違う感覚を持っています。
単語一つを例に取っても「黄色」とyellowは同じではありませんし、もっと大きく言えば私たちが見ている物の感覚と英語を使う人の物の感覚は同じではありません。

 

英語のような「正反対」の外国語を身につける場合は、ネイティブスピーカーが自然に言葉を覚えるのと同じプロセスで身につけるのは効率が悪く、その前に文法以前の感覚や基本的な文法を学んでおくことが、効率的に身につけるためには必要となるのです。

 

「文法」と聞くと、やり直しの英語としてこのブログを見ている皆さんは、「学生の頃文法を散々教えられたが何の役にも立たなかった」と思われている方も多いと思いますが、それは教えられた文法が英語を日本語に置き換える「便法」が多く含まれる、英語を日本語に置き換えるための文法であったことと、大学の入試問題が「文法クイズ」を出題していたことが原因で、本当の文法は、その言語に共通するエッセンスであり、これを知ることはその言葉を身につける効率的な方法なのです。

 

この本は、初めて英語を学ぶ皆さんや英語を学びなおしたいと思っている皆さんが最小限の労力で英語を自分のものとしていただくために必要な、文法と文法以前の感覚を身に着けていただくためのブログです。
どうかこのブログを、ザっと眺めたのち、効率的に英語を身に着けていただけたら幸いです。


2020年4月12日日曜日

日本語に訳さず英語のまま理解する



このブログは、若い頃から英語の勉強を続けていたにもかかわらず、全く英語ができるようにならなかった私が、ある時、「日本語に訳さず英語のまま理解する」ということに気付いたことにより、それまでとは嘘のように、英語ができるようになったという経験から、私のような間違いを犯してほしくない、という思いで始めるものです。



「日本語に訳さず英語のまま理解する」と言っても、「日本語に訳さなければ意味が分からないではないか」と思われて、イメージがわかないかもしれませんが、英語を日本語の文字に置き換えてその日本語からイメージを取り出すということではなく、英語から直接イメージを取り出すということです。



それには、学校で習った英文法とは違う英文法で英語を理解したり、単語をイメージとして理解したりする必要があるのです。



学校で昔から教えられてきた英文法は、英語を日本語に置き換えることを主な目的としたもので、それには英語を日本語に置き換える「便法」のようなものも「文法」として入っていて、明治から昭和にかけての、英語を通して新しい知識を受信することが主な目的であった時代にはそれなりに効率のいいものではあったかもしれませんが、現在のように英語を使って発信することが求められている時代には、勉強すればしただけ英語が使えなくなるという「百害あって一利なし」というものなのです。



具体的なことは、おいおいこのブログの中で書いていきますが、初回である今回は、「日本語を通さず、英語から直接イメージを取り出し、頭の中にあるイメージを直接英語として発信する」ということが英語を使えるようになるための一番のコツとであるということをお伝えしておきます。



ところで、冒頭の写真は、私の暮らしている町で見かけた英語の宣伝文句です。

We like Shonan!を「湘南が好き!」と日本語に訳して理解すれば、何の問題も無いように思われるかもしれませんが、おそらく英語の宣伝文句としては?が付くものだと思います。

最近は少なくなりましたが、私たちの身の回りには、昔のカネボウ化粧品の宣伝文句For beautiful human life!のように、変な英語がたくさんあります。

皆さんの周りに変な英語がありましたら、写真(著作権フリーでお願いします)と共にお寄せいただければ幸いです。